v41.00 では、Unreal Engine 5.8 から幅広いエディタの改善が導入されており、UEFN での日常的な作業をより高速かつ効率的に行えるようになったほか、操作性やカスタマイズ性も向上しています。また、ライブ編集ワークフローにも変更が加えられています。
このリリースでは、エディタ全体で実感できる QoL の改善に重点を置いています。
Unreal Engine 5.8 のドキュメントは 6 月 16 日 (米国時間) に公開予定で、UEFN と共通のエディタツールについて詳しく説明しています。
v41.00 の新機能の概要は以下のとおりです:
エディタ ギズモ システム
エディタ全体で、より一貫性が高く柔軟なインタラクション体験を提供するため、新しいエディタ ギズモ システムを導入します。このシステムはインタラクティブ ツール フレームワーク上に構築されており、これまで複数存在していたレガシー ギズモ実装を、ビューポートおよび各種ツールで共通して使用される単一のフレームワークへ統合します。この統合により、エディタ向けツールを開発する開発者にとって、信頼性、インタラクションの一貫性、および拡張性が向上します。
再設計されたギズモには、Maya や Blender などのツールでアーティストやレベルデザイナーに親しまれているワークフローから着想を得た、さまざまなビジュアル面およびユーザビリティ面での改善も含まれています。ヒットターゲットの改善、より分かりやすいビジュアルフィードバック、カスタマイズ可能なインタラクション プリセット、強化された精密操作機能により、新しいシステムはオブジェクトやアセットの操作をより高速かつ予測しやすいものにします。
視覚とインタラクションの改善
- 洗練されたギズモ デザイン:視覚的なプロファイルをスリム化するとともにヒットターゲットを改善し、より正確な選択と操作を実現します。
ホバーとインタラクションのフィードバックの改善:軸や平面にカーソルを合わせたり操作したりすると、対象が明確にハイライト表示されます。 - 平面ハンドルの再配置:平面移動ハンドルを中心部から離れた位置に配置することで、操作しやすさを向上させ、誤選択を減らします。
- 拡張されたスクリーン空間移動ハンドル:中央の移動正方形を大きくすることで、スクリーン空間での平行移動を容易にします。
- 軸の可視性の改善:操作中に不要な軸を一時的に非表示にすることで、視認性を高めます。
- スケーリング動作の改善:全ての視点角度でギズモがより安定して動作するようになり、予測しやすいスケーリング操作が可能になります。
精度と移動量のフィードバック
- 数値デルタオーバーレイ:リアルタイムオーバーレイにより、操作中の移動、回転、スケールの変化量を表示します。
- デルタ ライン インジケータ:ビジュアル ラインによって、オブジェクトが元の位置からどの程度移動したかを視覚的に示します。
- 回転デルタ ライン:回転操作時に Blender と同様のビジュアルデルタラインを表示し、離れた位置からの回転操作時の精度を向上させます。
スナップ機能とインタラクションの強化
- スナップ状態インジケータ:ギズモ中央のアイコンによって、スナップ機能が有効になっていることを視覚的に確認できるようになりました。
- 一時的なスナップ コントロール:修飾キーを使用して、位置、回転、スケール、サーフェス スナップを一時的にすばやく切り替えることができます。
- ビューポート境界インタラクション:カーソルがビューポートの境界外に移動した場合でも、オブジェクトの操作を継続できます。
カスタマイズとワークフロー プリセット
- インタラクション プリセット:複数のインタラクション スタイルから選択できます:
- デフォルトの Unreal Engine インタラクション
- クラシック Unreal インタラクション
- Maya スタイル インタラクション
- カスタマイズ可能なギズモの動作:チームが優先するワークフローに合わせて、インタラクション設定を柔軟に調整できるようになりました。
精度コントロール
- 精度モード:微調整を行う際に、トランスフォームの動作速度を一時的に低下させます。
- ナッジ モード:平行移動、回転、スケールを段階的に調整し、より制御された編集を可能にします。
ライブ編集の改善
ライブ編集では、手動で変更をプッシュしなくても、編集操作によってアクティブなセッションが自動的に更新されるようになりました。このリリースではライブ編集のサポートが拡張され、セッション内でのイテレーションがよりシームレスになります。
v41.00 以降、[Push Changes (変更をプッシュ)] において、プロジェクト全体ではなく、変更された部分のみをインクリメンタルにクックするようになりました。従来はプッシュのたびにプロジェクト全体がクックされていましたが、この改善により、セッション更新時のイテレーション時間が短縮されます。
また、サウンド コントロール バス ミックスやレベル シーケンス アセットなど、ライブ編集でサポートされるアセット タイプも追加されました。
新しい [Edit List (編集リスト)] パネルでは、全ての編集操作がリアルタイムで表示され、どの変更がすでにセッションに反映されているか、またどの変更がまだプッシュを必要としているかを確認できます。
セッションを開始ボタン
[Launch Session (セッションを開始)] ボタンは、[Push Changes (変更をプッシュ)]、[Push Verse Changes (Verse の変更をプッシュ)]、[Refresh Session (セッションをリフレッシュ)] を 1 つのコントロールに統合します。変更をプッシュ ボタンの Verse アイコンバッジは、コードの変更が保留中の場合に表示されます。
ゲーム モード コントロール
[Start Game (ゲーム開始)] ボタンがセッション ステータス エリアに移動しました。
ゲーム モード中に 2 つの新しいボタンが利用可能になります:
- [Pause (一時停止)] はゲームを一時停止し、自由に移動して現在の状態を確認できます。接続されているクライアントはデバッグ モードに移行します。
- [Restart (再スタート)] は編集モードを終了することなくセッション中のゲームを再起動し、イテレーションのオーバーヘッドを削減します。
セッション ドロップダウン
セッション ドロップダウンの新しい操作セクションでは、以下を含む 1 回限りのセッション アクションを提供します。
- Verse のみをプッシュ
- プロジェクトの検証
- セッションのリフレッシュ
- フル リクック
- セッションの終了
セッション オプション
新しい [Open Edit List (起動時に編集リストを開く)] オプションを使用すると、セッション開始時に編集リストパネルが自動的に開きます。
既存のオプションは引き続き利用できます:
- Verse 変更の自動プッシュ
- ビューポート カメラでスポーン
- ゲームの自動開始編集リスト パネル
新しい [Edit List (編集リスト)] パネルでは、セッション中の変更をリアルタイムで監視できます。
ステータス インジケータは、各変更がライブであるか、アクションが必要であるかを示します。
- 緑色のチェックマークは、ライブ変更が適用されたことを示します。
- 黄色のクラウドは、プッシュが必要であることを示します。
- 黄色の Verse クラウドは、Verse のみのプッシュが必要であることを示します。
リストは時間またはステータスでソートできます。プッシュのタイムスタンプは各操作で記録されます。
アウトライナー
アウトライナーにライブ編集ステータス列が追加され、どのアセットがプッシュを必要としているかを確認できるようになりました。
セッション カメラ コントロール
セッション カメラ コントロール メニューがビューポート ツール バーに移動し、エディタからのカメラ ブックマークや、セッション内でのテレポート操作がサポートされるようになりました。
プレビュー シーンの改善
v41.00 では、アセット エディタにおける新しいカスタマイズ機能とワークフロー改善により、プレビュー シーン システムが拡張されました。これらの更新により、プレビュー中にアセットがどのように表示されるかをより細かく制御できるようになり、エディタ内でマテリアル、メッシュ、ライティング条件を直接評価しやすくなっています。
カスタマイズの強化
- カスタム フロア メッシュのサポート:プレビュー シーンにカスタム フロア メッシュを設定できるようになり、アセットが使用される実際の環境により近い条件で確認できます。
- カスタム フロア マテリアル:プレビュー フロアにカスタム マテリアルを適用できるようになり、アセット レビュー時のコンテキスト再現性が向上します。
マテリアル プレビュー エディタの改善
v41.00 では、ルック開発の高速化とプレビュー ワークフローの柔軟性向上を目的として、マテリアル プレビュー エディタにいくつかの改善が導入されています。これらのアップデートにより、使い慣れたプレビュー メッシュを用いてマテリアルを評価したり、プレビュー環境内でアセットを直接かつ迅速にテストしたりすることが容易になります。
プレビューの強化
シェーダー ボール プレビュー メッシュ:シェーダー ボールがネイティブのプレビュー メッシュとして利用可能になり、マテリアルやライティングの反応を確認するための、馴染みのある基準サーフェスとして使えるようになります。
ワークフローの改善
- ドラッグ&ドロップ アセット サポート:コンテンツ ブラウザからプレビュー ウィンドウへアセットを直接ドラッグ&ドロップできるようになり、メッシュおよびマテリアルのテストを高速化します。
- カスタム メッシュ上のマテリアル スロット:カスタム プレビュー メッシュを選択している場合に、特定のマテリアル スロットにマテリアルを適用できるようになりました。
ショートカット マネージャー
v41.00 ではショートカット マネージャーが刷新され、エディタのキーバインディングの検出・管理・カスタマイズをより迅速かつ簡単に行えるようになりました。更新されたインターフェースでは検索機能が強化され、コマンドの表示もより分かりやすくなり、ショートカット設定の管理がよりスムーズになっています。
また、Unreal の最新エディタスタイルに合わせた UI デザインと、マッピング済み/未マッピングのコマンドを素早く検索できる強化された検索機能により、開発者とアーティストの両方にとってワークフロー調整がより効率的になります。
インターフェースとユーザビリティの改善
- ビジュアル UI のリフレッシュ:インターフェースがモダンな Unreal Editor のダークテーマに合わせて更新されました。
- 専用ウィンドウ:キーボード ショートカットに専用ウィンドウが追加され、よりコンパクトなレイアウトになりました。
- クリーンなレイアウト:インライン ツールチップのテキストが整理され、可読性が向上するとともに、コマンド説明がより明確になりました。
- 集中型ショートカット検索:検索機能がキーボード ショートカットに特化され、関連性の低い結果を排除し、アクション名やコマンド名で目的の機能を見つけやすくなりました。
強化された検索と発見 - 特定のキーの組み合わせに割り当てられたコマンドをすばやく検索できます (例: Ctrl + S を検索すると、そのショートカットにバインドされた全てのコマンドが表示されます)。
- キーバインド検索ボタン:キーの組み合わせを直接入力して検索でき、対応する全てのコマンドを表示します。
- 高度な検索構文:検索結果をフィルタリングし、未バインドのコマンドなど特定の状態を抽出できます。これにより、ワークフローのカスタマイズ機会を特定しやすくなります。
構成とワークフロー - インポートとエクスポートの改善:マシン間やチーム間でショートカット設定を共有・移行するためのツールが整理され、よりスムーズに扱えるようになりました。
- キーバインディング管理の高速化:コマンドとバインディングの検索性が向上し、エディタ環境をより素早くカスタマイズできるようになりました。
エディタ環境設定の改善
v41.00 で、一貫性、検出可能性、使いやすさを向上させるために、エディタ環境設定システムにアップデートを導入しました。エディタ環境設定、プロジェクト設定、プラグイン設定で、より統一されたビジュアル スタイルとレイアウトが共有されるようになり、エディタ全体での設定の操作が容易になります。
検索、キーボード ショートカット、リセット機能がさらに改善されたことで、必要な設定をより迅速に検索して管理できます。
インターフェースとナビゲーションの改善
- 統合された設定スタイル: エディタ環境設定、プロジェクト設定、プラグイン設定全体で、一貫したビジュアル デザインとレイアウトが共有されるようになりました。
- デフォルトの全ての設定ビュー: 設定画面はデフォルトで [All Settings (全ての設定)] カテゴリーが選択された状態で開くようになり、目的の項目を検索しやすくなりました。
- カテゴリー範囲検索: 特定のカテゴリーを選択してそのカテゴリー内で検索できるため、結果を絞り込みやすくなります。
ワークフローの改善 - キーボード ショートカット アクセス:専用のホットキーを使用して、エディタ設定、プロジェクト設定、キーボード ショートカットを素早く開けるようになりました。
- デフォルトにリセット:ほとんどの設定を簡単にデフォルト値へ戻せるようになり、実験的な変更や設定ミスからの復旧が容易になります。
継続的な改善
ユーザビリティの改善とワークフロー強化をさらに拡張し、今後のリリースでもエディタ設定システムの進化を継続していきます。
正投影ビューポートの改善
v41.00 では、トップ・サイド・フロントビューでの作業における明瞭さと使いやすさの向上を目的として、正投影ビューポートにいくつかの改善が導入されました。これらの更新により、ビジュアルノイズが低減され、重要な編集ツールが操作中にも明確に表示されるようになっています。
ビジュアルの明瞭さの改善
- グリッド密度の低減:正投影グリッドのスケールが調整され、ビジュアル ノイズとクラッターが減少したことで、シーンの可読性が向上しました。
インタラクションの改善
- ギズモの最前面レンダリング:トランスフォーメーション ギズモが選択オブジェクトの前面に表示されるようになり、編集中も常に視認できるため、操作性が向上しています。
コンテンツ ブラウザの右クリックメニュー
v41.00 では、アセット作成ワークフローにおける操作負荷の軽減を目的として、コンテンツ ブラウザの右クリックメニューが簡素化されました。この改善は、メニューの高さを削減し、アセット タイプをより論理的に整理するとともに、よく使用されるアセットを見つけやすくすることに重点を置いています。その結果、よりクリーンで整理された右クリック メニュー体験が実現しています。
メニュー構成の改善 - トップ レベル カテゴリーの削減: 右クリック メニューのカテゴリー数を削減し、メニューの高さを抑えることで、全体をスキャンしやすくしました。
- 新しいオーディオとアニメーションのサブカテゴリー: オーディオとアニメーション専用のサブカテゴリーを追加し、アセットタイプをより適切に整理するとともに、リストが過度に長くならないようにしました。
- 新しいデータ セクション: データ カテゴリーを導入し、データ指向のアセットを識別しやすくするとともに、アクセス性を向上させました。
アセット検出の改善
- コモン セクションのマテリアル インスタンス: マテリアル インスタンスをコモンセクションに追加し、よく使用されるアセット タイプへ素早くアクセスできるようになりました。
詳細パネルのお気に入り
v41.00 では、重要なプロパティのナビゲートおよび追跡をより迅速かつ簡単に行えるようにするため、詳細パネルのお気に入りシステムが拡張されました。これらの更新により、複雑なオブジェクトやアセット内でもよく使用される設定をすばやく見つけたり、変更されたプロパティを特定できるようになります。
お気に入りの機能強化
- カテゴリー全体をお気に入りに追加:個々のプロパティではなく、プロパティ カテゴリー全体をお気に入りに追加できるようになりました。これにより、よく使用する設定グループへより迅速にアクセスできます。
ビジュアル フィードバックの改善 - カテゴリー セクション フィルター バー:セクション バーにより、詳細パネルを「お気に入りカテゴリー」または「変更されたプロパティ」でフィルタリングできるようになりました。これらの機能は、詳細パネルの設定ドロップダウンから有効化できます。
ワークフローのメリット
- プロパティ ナビゲーションの高速化:これらの改善により、よく使用される設定を見つけやすくなり、詳細パネル内で変更されたプロパティをすばやく特定できます。